家の購入時に災害保険は必要?火災保険や地震保険の必要性について解説

家の購入時に災害保険は必要?火災保険や地震保険の必要性について解説

家を自然災害から守るための保険には「火災保険」と「地震保険」の2種類があります。
どちらもよく聞く保険ですが、具体的な補償内容がわからない方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、家を購入する際に必要な災害保険の補償内容と必要性について解説します。
マイホームの購入を考えている方は、ぜひ参考になさってください。

家の災害保険の1つ!火災保険とは?

家の災害保険の1つ!火災保険とは?

マイホームの購入を検討する際、多くの方が意識するのが火災などの災害リスクです。
そうした万が一の事態に備えるためには、「火災保険」への加入が欠かせません。
火災保険とはなにか、そして火災保険の主な補償内容や特約について解説します。

火災保険とは

「火災保険」とは、その名のとおり、火災が原因で建物や家財が損害を受けた際に保険金が支払われる保険のことです。
購入した住まいに万が一の火事が起きると、多額の修理費用や建て替え費用が発生するケースが少なくありません。
火災保険に加入していれば、これらの費用の一部または全部を補償してもらえるため、住宅ローンを返済中の方にとっても大きな安心材料になります。
火災保険で保険金が支払われる災害は火事だけでなく、落雷・爆発・風災・雪災など、住宅に被害をおよぼすさまざまな災害や事故を含むことも特徴のひとつです。
保険会社やプランによって補償範囲は異なるため、加入前にしっかりと内容を確認することが大切です。

火災保険の補償内容

火災保険の基本的な補償内容には、火災での焼失や延焼被害にくわえ、落雷による家電製品の故障、風災・雪災による屋根や外壁の破損などが含まれます。
さらに、水漏れ事故や破損・汚損などをカバーすることも多く、住宅のさまざまなトラブルに広く対応できます。
ただし、地震や噴火、津波による被害は火災保険では補償されません。
これらは別途「地震保険」に加入する必要があります。

特約の活用

火災保険には、さまざまな特約を付帯できます。
たとえば、個人賠償責任特約を付けると、日常生活で他人にケガをさせたり他人の物を壊したりしたときの損害賠償費用が補償されます。
また、盗難被害への対応、損害箇所の修理費用補償など、ライフスタイルに合わせた特約をくわえると、より幅広いリスクに備えられる点が魅力です。
特約は任意で追加するものなので、必要以上に付帯すると保険料が高くなる恐れもあります。
逆に、特約をつけなければカバーできない損害もあるため、住んでいる地域やライフスタイル、予算と照らし合わせて、最適なプランを選ぶことがポイントです。

家の災害保険の1つ!地震保険とは?

家の災害保険の1つ!地震保険とは?

地震大国とも呼ばれる日本では、いつどこで大きな地震が発生してもおかしくありません。
家屋の倒壊や家財の破損といった被害を受ける可能性を考えると、火災保険だけでなく地震保険への加入も重要な検討事項となります。
地震保険とはなにか、そして補償の範囲や特約の仕組みについて解説します。

地震保険とは

地震保険とは、その名のとおり地震によって生じる建物や家財への損害を補償するための保険のことです。
日本では火災保険とセットで加入する必要があり、地震保険単独で加入することはできません。
地震や噴火、津波といった自然災害は火災保険では補償されないため、これらのリスクに備えるために地震保険が存在します。

補償の範囲と特徴

地震保険では、地震や噴火、津波による倒壊・損壊、そして火災や土砂崩れによる損害などが対象となります。
補償が発生する状況は以下のとおりです。

●地震の強い揺れで家屋が全壊または半壊、もしくは一部損壊した場合
●地震の揺れによって家財が破損・倒壊した場合
●津波により建物や家財が浸水・流出した場合
●噴火による噴石や火山灰で被害を受けた場合


ただし、地震保険金の支払い方法は「全損・大半損・小半損・一部損」の区分による定額支払いが基本です。

特約の活用と注意点

地震保険自体には、火災保険のように多彩な特約を自由に追加する仕組みはありません。
そもそも地震保険は国の制度のもとで運用されており、保険料や補償内容は基本的に共通化されています。
しかし火災保険に用意されている特約のなかには、地震に関連する被害を補償範囲に含むものもあります。
たとえば、破損・汚損特約の条件によっては、地震による家財の一部損害を追加でカバーできる特約などです。
したがって、地震保険を検討する際には火災保険の特約内容もあわせて確認し、自分の住まいやライフスタイルに合った補償が得られるように見直すことが大切です。
また、補償内容を充実させたいからといって、必要以上にプランを重複させてしまうと保険料が過剰になる場合もあります。
加入する保険の種類や金額を見極めながら、無理のない保険料負担で十分な備えを確保しましょう。

家の災害保険の必要性とは?

家の災害保険の必要性とは?

日本は地震や台風、豪雨など、さまざまな自然災害が起こりやすい国として知られています。
大切なマイホームを長く守るためには、災害保険に加入しておく必要性は高いといえます。
その理由は、以下のとおりです。

公的支援だけでは不足がある

自然災害による被害を受けた場合、自治体や国から支援金が支給されることがあります。
たとえば、住宅の応急修理制度や被災者生活再建支援制度など、公的支援策は存在しますが、その金額は必ずしも被害総額を十分にカバーできるわけではありません。
大規模災害では多くの被災者が同時に支援を必要とするため、支援金の申請や給付に時間がかかる場合もあります。
さらに、支給額には限度があり、被害を受けた住宅の修繕費や再建費用の一部しかまかなえないことがほとんどです。
そうした場合、自己資金だけで不足分をカバーしようとすると、家計に深刻な負担をもたらす可能性があります。
そこで活躍するのが災害保険です。
公的支援だけではまかないきれない大きな出費を補ってくれるため、生活再建のスピードが早まり、不安や負担を軽減できるメリットがあります。

賠償責任への備えが必要

災害時には自宅が被害を受けるだけでなく、近隣に迷惑をかけてしまう可能性も考えられます。
たとえば、台風や強風により屋根瓦が飛んで隣家や通行人にケガをさせたり、倒れたブロック塀が周囲に被害を与えたりといった状況です。
このようなケースでは、建物の所有者や管理者として賠償責任を負う場合があります。
賠償責任の補償まで対応できる火災保険や特約もあるため、加入プランを選ぶ際にはこの点も要チェックです。

地震の発生率が高い

日本は地震の発生率が極めて高い国の1つです。
大地震の周期が長期化している地域でも、過去の事例から突如として大きな揺れが襲う可能性は否定できません。
地震による建物の倒壊や火災、津波などの被害は甚大で、経済的な損失は計り知れないものがあります。
さらに、地震の影響でインフラが大きく損傷すると、修繕や復旧に長い時間がかかるだけでなく、生活そのものが困難になる場合もあります。
こうしたリスクに対して災害保険で備えておけば、被害が発生した際の金銭的負担を大幅に軽減でき、再建への道のりを早めることが可能です。

まとめ

火災保険は、火災だけでなく落雷や風災などの自然災害が発生したときの金銭的負担を軽減できます。
火災保険だけではカバーできない地震や噴火、津波などのリスクに対応するには、地震保険への加入も必要です。
家の災害保険は、公的支援だけでは十分に補えない部分をカバーでき、さらには近隣への損害や賠償責任などにも備えておくことができるため、加入する必要性が高いといえます。